初めての親の介護を解決するのは地域包括支援センターに相談する
突然始まる親の介護で混乱しないための地域包括支援センターの活用
親が入院して介護を必要にならない限り、地域包括支援センターを知ることはないですよね。
私も地域包括支援センターの存在を知りませんでした。
実は、高齢者になった親を心配する上で、最初に相談する場所は地域包括支援センター(包括)です。
地域包括支援センターは、日本全国の市区町村に設置されており、高齢者の病気や怪我など健康に関することから高齢者の金銭的なものまで、高齢者本人と高齢者の家族にまつわるあらゆる相談事を相談費用無料で行ってくれます。
つまり、相談費無料の理由は、私たちの税金で地域包括支援センターを運営しているのです。
初めての親の介護で迷ったら、すぐに地域包括支援センターに相談しましょう。
親の病気や怪我で救急指定病院や回復リハビリテーション病院での入院を終えると、親の介護が始まります。
ほとんどの人にとって、親の介護は初めてです。
初めての親の介護について、誰に相談したらよいかわからない場合は、次の2パターンになります。
【パターン1】退院前であれば病院の担当者に確認する
【パターン2】退院後は介護の総合相談窓口である地域包括支援センターに相談する
介護に関するあらゆる情報を地域包括支援センターでは、社会福祉士、保健師、主任ケアマネジャーなどの資格を持った職員が在籍しています。
親の介護状況を問わず、高齢者本人や高齢者の家族の相談に対応してくれます。
地域包括支援センターでは、介護保険の申請代行も行ってくれるので、親自身が介護保険の手続きを行える状態になく、子供が遠方に暮らしていて、親の住む役所に行けない場合であっても、地域包括支援センターの職員が親の元を訪ねて介護保険の申請代行を行ってくれます。
ちなみに、地域包括支援センターの職員への介護保険申請代行費用は一切かかりません。
「地域包括支援センターの業務」と「地域包括支援センターに相談できる具体的な内容」は、以下になります。
(1)総合相談支援
・地域に暮らす高齢者本人や高齢者の家族の相談事を受け付ける
・医療・介護・福祉などに広く対応し、相談を受けた後で適切な機関を紹介する
(2)介護予防ケアマネジメント
・高齢者が要介護の状態になることを可能な限り防ぐため、心身の健康状態や置かれている環境に着目し、訪問や通所で自立を支援する
(3)権利擁護
・悪質・悪徳業者による財産の横領や心無い介護施設スタッフなどから高齢者を守る役目。
・権利擁護の状況に応じて法的処置の支援なども対応する
(4)包括的・継続的マネジメント支援
・高齢者が住み慣れた土地で暮らし続けられるように主治医や介護職員と協働し、ケアマネジャーの仕事を行えるようにバックアップする
(5)介護予防支援
・要支援1・2に該当する要介護者が自宅で介護予防のサービスを受けられるようにケアプランの作成や介護サービス事業所との連携を行う
・介護における不安や悩みを聞いてもらう
・介護保険や福祉サービスの紹介や手続きの援助
・高齢者の介護をおこなっている家族への支援
・高齢者への虐待に関する相談対応
・要介護者への介護予防ケアマネジメントの作成(ケアマネジャーが中心となってケアプラン作成)
・成年後見制度の利用に関するアドバイス
私の体験談「退院前に病院の担当者に相談したため、地域包括支援センター利用」
私の場合は、父親が76歳の時に脳梗塞で倒れて入院し、退院前に病院で近場の介護施設のケアマネジャーを紹介してもらったため、地域包括支援センターに相談していません。
父親が81歳の時に、また脳梗塞で倒れて入院し、退院前に病院の担当者と退院後の介護について話し合いをしましたが、母親と私の二人体制なら介護施設のケアマネジャーなしで在宅介護を始めました。
母親と私の二人体制が難しくなった場合は、以前利用した介護施設のケアマネジャーに相談する予定です。
個人的に父親の脳内出血と脳梗塞で医者と会話していく中で、脳血管疾患(脳卒中や脳梗塞)になった人は再発する可能性がありますので、薬だけでなく根本的な食生活・適度な運動・ストレス軽減など、今までの生活習慣を本人の意思で変えない限り、再発の危険性は高いと感じました。
まとめ
親が生きている限り、子供がいつか親の介護を体験する可能性はあります。
突然始まる親の介護は、誰もが不安で嫌な気持ちを抱くかもしれません。
しかし、今まで親に面倒をみってもらった恩返しの気持ちと感謝を込めて、あなたやあなたの家族が無理して親の介護をするよりも地域包括支援センターに相談して、少しでも負担を軽減した親の介護を行うことが大切です。
