親の介護知識

要介護3の親が特別養護老人ホームで暮らすために必要な自己負担額はどのくらい?

miroku

あなたは、要介護3の親を特別養護老人ホームで暮らすために必要な自己負担額を知っていますか?

年金だけで要介護3の親が特別養護老人ホーム(特養)で暮らすことを現実的に考えるとできるのでしょうか?

要介護3の親が特別養護老人ホームで暮らす場合、月々の自己負担額は施設の種類や居住形態、所得状況によって異なります。

あくまで、一例としてお伝えしていきます。

特別養護老人ホームの月額自己負担目安(要介護3の場合)

要介護3の親が特別養護老人ホームに入居する際の月額自己負担の目安は、以下になります。

多床室(複数人部屋)

施設介護サービス費:21,960円

居住費:25,650円

食費:43,350円

日常生活費:11,000円

合計:101,960円/月

(30日換算、2025年9月時点の情報)

従来型個室

施設介護サービス費:21,960円

居住費:35,130円

食費:43,350円

日常生活費:11,000円

合計:111,440円/月

(30日換算、2025年9月時点の情報)

ユニット型個室的多床室

施設介護サービス費:24,450円

居住費:50,040円

食費:43,350円

日常生活費:11,000円

合計:128,840円/月

(30日換算、2025年9月時点の情報)

ユニット型個室

施設介護サービス費:24,450円

居住費:60,180円

食費:43,350円

日常生活費:11,000円

合計:134,630円/月

(30日換算、2025年9月時点の情報)

上記は「利用者負担第4段階(住民税課税世帯)」の場合の目安です。

10年間の自己負担額の目安

では、上記の月額費用を基に、具体的に10年間(120ヶ月)でかかる自己負担額を試算していきましょう。

居住形態月額費用10年間の自己負担額
多床室101,960円12,235,000円
従来型個室111,440円13,365,000円
ユニット型個室的多床室128,840円15,425,000円
ユニット型個室134,630円16,175,000円

上記は、居住費、食費、日常生活費を含む月額費用の合計を基に算出しています。

所得に応じた負担軽減制度

自己負担額は、利用者の所得状況に応じて軽減される場合があります。

所得に応じた負担軽減制度

・高額介護サービス費制度:一定の所得以下の方は、月々の自己負担額が上限額まで軽減される制度です。

・居住費・食費の軽減:低所得者向けに、居住費や食費が軽減される場合があります。

上記の制度の適用を受けるためには、申請が必要になります。

世帯分離による負担軽減の可能性

親と同居している場合、世帯分離を行うことで、親の所得だけで介護費用の負担が決まるため、自己負担額が軽減される可能性があります。

ただし、世帯分離にはデメリットもあります。

世帯分離のデメリット

・国民健康保険料の増加:世帯分離により、親が新たに国民健康保険に加入する必要が生じ、保険料が増加する場合があります。

・扶養から外れる:親が扶養から外れることで、税制上のメリットが失われる可能性があります。

世帯分離を検討する際は、メリット・デメリットを十分に比較検討することが重要です。

まとめ

要介護3の親が特別養護老人ホームで暮らす場合にかかる自己負担額のイメージできたかと思います。

最後に、要介護3の親が特別養護老人ホームで暮らす場合のおおよその自己負担額をまとめて締め括ります。

・月額自己負担額:約10万〜13万円程度(居住形態や所得状況により異なる)

・年間自己負担額:約120万〜156万円程度(居住形態や所得状況により異なる)

・10年間の自己負担額:約1,223万〜1,617万円程度(居住形態により異なる)

・負担軽減制度高額介護サービス費制度や居住費・食費の軽減制度を活用することで、自己負担額を軽減可能あり。

・世帯分離の検討:親の所得状況に応じて、世帯分離を行うことで負担軽減の可能性あり。ただし、デメリットも考慮する必要あり。

本格的な費用や制度の適用については、あなたのお住まいの市区町村の介護保険担当窓口に相談しましょう。

本記事は、2025年9月時点の情報を基に作成しておりますので、あらかじめご了承いただければ幸いです。

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